働く事について考えたくなる映画

ビジネススーツを着た男性

金儲けのために全てを捨てて成り上がっていく男の半生

仕事をするようになってしばらく時間が経過した頃、多くの人が直面することになる悩みが「このままでいいんだろうか」ということです。

学生の頃にはとにかく少しでも高給がとれる仕事に就こうと、資格を取得したりOB・OG訪問をしたり、熱心に就職活動をしたりといったことを行っていきます。

給与の高い大企業や福利厚生が充実している公務員になることこそが自分の人生を幸せで充実したものにしてくれると信じてのことですが、もし念願かなって第一希望の職種に就けたからといってその後の長い人生がすっかり幸せにしてくれるというわけではなかったりします。

憧れの仕事であったはずなのに裏で行われている汚い行為を目にしたり、純粋な仕事以外のくだらないところで足の引っ張り合いをしていたりといった様子を知ってしまうと、それまでの熱意は潮が引くように冷めてしまいます。

それでも「糊口をしのぐため」と割り切りお金のために仕事を続ける人もいるとは思います。
結婚をして家族がいた時などはなおのこと、仕事を辞めるという選択はできにくいものです。

そこで自分の気持ちをふりかえってみる意味でぜひ一度見てもらいたい映画として「ウルフ・オブ・ウォールストリート」があります。

「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は実在した証券マンの半生をもとに作られた映画で、レオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッシ監督という強力なタッグの作品です。

しかしこの映画はイケメンディカプリオではなく、とんでもない人間のクズとしてリアルに役を演じています。
実話を元にしているというリアリティもあり、見終わったあとにはかなり心に残るものが多い映画です。

ブラックジョークが最初から最後まで満載

あらすじを簡単に説明すると、かつて実際に「狼(ウルフ)」と呼ばれた証券マンとしてディカプリオ演じる主人公ジョーダンが金と欲にまみれた高所得者層の生活におぼれていくという話です。

ジョーダンは貧乏な家庭の出身ですが、学歴やコネが全くない状態で22歳の時にウォール街の世界に飛び込みます。
斬新なアイディアで次々に年収を高め、26歳の時には自身で会社を企業するほどにもなります。

若くして破格の年収を得られるようになったジョーダンですがその分金遣いも荒く、ドラッグやセックス、不正な金銭取引とありとあらゆる欲望を満たしていきます。

しかし最終的には不正がバレてFBIに逮捕をされることになってしまうわけですが、最初から最後まで過剰な演出によるブラックジョークにまみれています。

好き嫌いの分かれる映画と思いますが、見終わった後には「働くってなんだろう」ということを自分に問いかけてみたくなること間違いありません。